素材産業市場全体に陰りが広がっています。
特にインフラ整備向けや設備投資に関わる金属関連産業においてこの傾向は著しいと思われます。
銅スクラップは最大の需要国である中国の7~9月のGDPが6.9%と約6年ぶりの低水準に落ち込んだ事から、今年のピークを付けた5月の81万円/MTに比較すると約5か月間で14万円/MT(17.3%10/21現在)も値下がりしました。
鉄スクラップも製品の国内需要が思うように伸びず、また中国が鉄スクラップを主原料とする製品を格安でスクラップ輸入国が多い東及東南アジア等へばらまき、その影響で鉄スクラップの需要が落ち込んでいる事から、昨年末をピークに50%以上も価格が下落し未だ底が見えない状況が続いています。
我々はいわゆる「逆有償」や「リーマンショック」を経験してきましたが、これから起こりうるかもしれぬ「中国ショック」に強い警戒感を持たねばならぬと身構えています。